写真を無断使用された時の発信者情報開示請求の仕方

仕事

0歳児の子育てをしながら、こんなことをしなければならないなんて悲しい事ですが、最近私のブログの1つの記事から写真をすべてパクって掲載していたサイトがあったので開示請求することにしました。

またこのサイト以外(海外旅行のサイト)から写真を10枚ほどパクっているサイトを見つけてしまいました。しかも出典記載がリンク形式になっていないという・・。

ギャザリーとか大手のキュレーションでもなく、カウモなどのベンチャーのキュレーションでもなく完全に個人運営のサイトでした。

 

合計3サイトです。

 

ちなみにパクられた写真の一部はこちら。

結婚式関連の写真がパクられまくっていました。パクられてから一部はURLを入れています。これだけはどうにかしたかった。※ブログにアップしたお前が悪いとか言うのは辞めてね(;_;)

エンドロールの様子

また以下のような海外旅行の景色とか観光地系が10枚ほど。一応写真好きなのでソニーの一眼レフ(けっこう重たい)で取ってます。

海と山と空

自分の思い出の写真が別の場所で独り歩きしているのは見ていられません。

 

今回の記事では、プロバイダ責任制限法による発信者情報開示請求を行ったので、そのやり方や手順などをお伝えします。

ちなみに私はプロバイダーで働いていたことがあってその辺の法律セミナーも出たりして詳しい方です。今まで開示する側で法務部門の人から依頼があったらよくDHCPサーバーからログだしたりしていました。今回請求側になるのは初めてです。

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写真を無断使用されたら最初にやること

まず初めに、写真を無断使用されたら以下のことをしましょう。

証拠保全

必ず、WEB魚拓で証拠保全をしておきましょう。

またサイトのPDF化も必ずしておきます。

WEBページのPDF化のやり方は、ブラウザで該当ページを表示し印刷ボタンを押す⇒送信先をPDFにする⇒保存場所をデスクトップとかにする⇒印刷開始すればデスクトップにサイトのPDFが保存されます。

問い合わせフォームから連絡

写真を無断使用したサイトに対して、連絡を行ってください。

この時点で損害賠償請求をされてもいいと思います。

問い合わせフォームが無い場合

問い合わせ先が分からないサイトも多いです。特に個人で運営している場合は多いですね。

なので、ツイッターやFacebookのページが無いか探してみましょう。

そこから連絡するもアリです。

 

さて、上記の方法でも連絡が取れない場合、発信者情報開示請求を行うしかありません。

そのやり方を以下に順番にご説明します。

※以下写真を無断で使用したサイトをパクリサイトと記載します。

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STEP1:パクリサイトが利用しているサーバーを調べる

連絡が取れないパクリサイトは、そのパクリサイトのレンタルサーバーに発信者情報開示請求をします。

なので、まずはレンタルサーバーを特定しましょう。

以下手順です

1.http://www.mse.jp/ip_domain/index.shtmlを開きます。

2.IP or ドメインの箇所にパクリサイトのドメインを入れます。※注意『https://tanaka-desu.com/』ではなく『tanaka-desu.com』と記載します。

3.以下の画面が開きます。NameSeverの箇所を見てください。該当サーバーの記載があります。※以下は私のドメインですが、wpxサーバーを利用していることが分かります。

IPサーチ結果

 

サーバーが分かったら、サーバーをググって、レンタルサーバー会社を特定し、問い合わせフォームを探してください。

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STEP2:レンタルサーバー会社とコンタクトを取る

レンタルサーバー会社の問い合わせフォームから、以下のメールを送信しましょう。こちらはわたしが実際に送ったメールです。

●●サーバー ご担当者様

tanaka-desu.comを運営している田中と申します。

御社サーバーを利用しているサイトに、私が著作権を有する写真が無断で使用されています。

これは著作権違反となりますので発信者情報開示請求をしたいと思っております。つきましては、御社の開示請求の手順、送付先等ご連絡いただけますでしょうか。

※権利侵害をしているサイトURL:パクリサイトの該当URLを記載

田中

レンタルサーバー側から回答があり次第、発信者情報開示請求に進みます。

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TEP3:発信者情報開示請求書の書き方

発信者情報開示請求の書き方はどこの会社も同じフォーマットを使用します。

http://www.isplaw.jp/の発信者情報開示関係書式(PDF)を参考に、wordもしくはgoogleドキュメント等を使用して申請書を記載します。

以下のように1枚で終わるのでそんなに大変じゃないと思います。

発信者情報開示申請

項目ごとにいろいろ記載しないといけないのですが、写真の無断使用の場合はどのように書けばいいか以下参考にしてください。

貴社が管理する特定電気通信設備等

パクリサイトのURLを記載します。

掲載された情報

『私が撮影し著作権を有する写真●点が無断で転載されている』と記載します。

侵害された権利

『著作権侵害』と記載します。

権利が明らかに侵害されたとする理由

『発信者は上記WEBサイト上に添付資料に記載の通り、私が撮影し著作権を有する写真1点を無断で転載した為』と記載します。

※添付資料については後半にご説明します。

発信者情報の開示を受けるべき正当理由

※以下必要な個所に〇をします。私は1に〇をしました。

1.損害賠償請求権の行使のために必要であるため
2.謝罪広告等の名誉回復措置の要請のために必要であるため
3.差止請求権の行使のために必要であるため
4.発信者に対する削除要求のために必要であるため
5.その他(具体的にご記入ください)

開示を請求する発信者情報

※以下必要な個所に〇をします。私は1、2、3に〇をしました。

1.発信者の氏名又は名称
2.発信者の住所
3.発信者の電子メールアドレス
4.発信者が侵害情報を流通させた際の、当該発信者の IP アドレス及び当該 IP アドレスと組み合わされたポート番号(注5)
5. 侵害情報に係る携帯電話端末等からのインターネット接続サービス利用者識別符号(注5)
6. 侵害情報に係るSIMカード識別番号のうち、携帯電話端末等からのインターネット接続サービスにより送信されたもの(注5)
7.4ないし6から侵害情報が送信された年月日及び時刻

証拠

『添付別紙参照』と記載します。

発信者に示したくない私の情報

※相手に教えたくない情報に〇をします。私は1に〇をしました。

1. 氏名(個人の場合に限る)
2.「権利が明らかに侵害されたとする理由」欄記載事項
3.添付した証拠

 

以上で申請書の作成は完了です。

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STEP4:添付資料、自分のサイトとパクリサイトの印刷

続いては、自分が権利者であることが証明できるページと、パクリられたページを印刷します。

ここで注意することは、写真の箇所だけを印刷するのではなく、写真が掲載されているページを全部印刷しなければならないことです。

私はPDF化したサイトをUSBに保存してコンビニで印刷しました。プリンタが家にない場合、この方法が一番コストがかかりません。

※セブン等のコンビニのネット印刷アプリを使用することも可能ですが、ページ数が多すぎてアップロードができませんでした。

パクリサイトの印刷

パクリサイトを印刷したらホチキスなどで止めて、該当箇所に〇を付けましょう。

※ちなみに私は2部用意してほしいとレンタルサーバーに言われたので準備しました。

資料

パクられた私側のサイトの印刷

また、自分が権利者であることを証明する為に、自分のサイトも印刷して該当箇所に〇を付けます。

※これは1部でOKでした。

サイトの印刷

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STEP5:全部揃ったら、全部ファイルして送付します

発信者情報開示請求書、およびパクリサイトと自分のサイトを印刷したもの、まとめてレンタルサーバーに送付します。

書類

私は3つのサイトの発信者情報開示請求をしたので、分かりやすく各サイト別にクリアファイルに入れました。

ちなみに、私は印鑑証明書を提出しました。コピーでOKだったので1枚取得して、コピーを3枚用意しています。

 

送付先はレンタルサーバー側に確認してください。法務担当系の部署になると思います。

また、けっこうな枚数になると普通のA4封筒に入りません。なので送付は郵便局のレターパックが書類が入りやすいし、到着確認もできるし安くてラクでいいですよ。

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結果・・発信者情報開示はいつごろされたか?

開示請求書を送付した翌日、レンタルサーバー側の法務担当者から電話がありました。おおよそ2週間から1ヵ月はかかるとのことでした。

また、ここで注意することは、相手側が開示を拒否した場合は開示はされないということです。その場合、裁判で開示を要求するような形になります。

法務担当の方にその辺の話を聞きましたが、このパターンの場合は開示を拒否する方は少ないそうです。

そりゃそうです。開示を拒否したところで、相手側にメリットはありません。開示請求までやるシツコイやつだから裁判までやられるという危機感を持つのでしょうか。

 

さてさて、私の開示請求の回答は2週間後に郵送で届きました。

 

書類を確認すると、3サイトのうち2サイトのみ開示請求が通り、相手の個人情報が記載された書類が届きました。

開示請求ができなかったサイト

開示請求ができなかったサイトは、すでに写真を削除していたのでレンタルサーバー側が開示できないと判断したようです。

私がDMCAしたからだと思います。

つまり・・・相手に削除されてしまうと発信者情報開示請求が困難になる・・ということが分かりました。

損害賠償を支払ってもらいたい場合、DMCAもせず、問い合わせもせず、黙って開示請求が一番いいのかもしれません。

開示請求できたサイト

早速、相手のメールアドレス宛に連絡をしました。

損害賠償請求のこともそのメールに書きました。書き方は以下の本を参考にしました。写真パクリのことが特集されているということで勉強がてら買いましたがけっこう他の内容もおもしろかった。私も写真が好きなのでいろいろ勉強になりました。

雑誌あさひカメラ

※上記の本は売り切れているようです。

※こんな本も読みました。

タイトルの『万引き』に惹かれ即購入。悪はDeNAだけでない。底辺0.5円ライターだけでなくネットを使う人は勉強にもなるので是非

 

ちなみに。

いくらぶん取ったか・・・についてですが、1枚1万円の打倒な範囲の金額にしました。

 

早速メールを送付し、やり取りを行い、支払って頂くことができました。

相手側はDCMAされたことに後々になって気が付いたようで、開示申請にも驚いたそうです。そして、『勉強不足でした、その時に削除すべきでした、ごめんなさい』との謝罪を頂きました。

 

無事解決です。しかし疲れた。

以上です。

コメント

  1. ままま より:

    こんにちは。
    最近更新がないようですが、お仕事再開されたのでしょうか?
    更新を楽しみにしております。

    • 田中ママ田中 より:

      ままま様
      とてもうれしいコメントありがとうございます。
      妊娠初期でちょっと辛くって、放置していました。そろそろ・・書いていこうかなと思っているところです。
      これからも頑張ります。

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