ネットワークエンジニアをしていて一番辛かった思い出の記録

LANケーブル

私は、今まで働いた12年の間で、8年間はネットワークの仕事に携わってきた。

最初の4年はプロバイダー、最後は大手企業で3年間。

ネットワークの仕事は、夜間作業や土日作業、残業も多いときは多いので子どもを育てながらこの仕事をすることはもう無理でしょう。

きっとラックマウントすることも監視携帯を持つことも、作業帰りに同僚とビールを飲むこともないのだと思うと、なんだか寂しい気持ちにもなる。でもこれが人生か。

設計図もかけるし完成図書も作れるけど、それだけの仕事なんて早々ない。そんな在宅勤務があればいいなと思うが無いだろう。

もう関わることもない業種だからこそ、私が一番辛くて大泣きした思い出を記録しようと思った。今日の記事は単なる私の思い出の記録だ。

まあ、暇な方どうぞ。

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私がネットワークエンジニアをしていて一番辛かったことの経緯

ことの経緯についてまずは書こうと思う。

終日ネットワーク作業で外出の日があった。こんな日も時々はある。

まず1つ目の作業。

新規ビルのラック納入とNTTのONU設置作業があったので立ち合いを行うこと。また、自分が設定してこの日に合わせて送付したスイッチやルーター、無線機などの中身の確認を行う。これが午前中の仕事だ。

次に2つ目の仕事。

午前に行ったビルの近所にあるオフィスで座席配置換えがあり、そのLAN配線変更を行う。

これが私の1日のスケジュールである。

1つ目の仕事を無事終えて、次の座席配置換えをするという企業へ向かった。

配置換えをする会社は、私の勤務していた会社のグループ企業の支社であり、ビルのワンフロアを利用し総勢120名程度が勤務している。

また、IP電話を利用しており、そこに別のグループ会社が2社相乗りしているような状態で、VLANは複雑に分かれていた。

この120名が席替えと一部机のレイアウトも変更するらしく、とりあえず変更箇所だけ確認し現地に向かったのである。

そして、こういう仕事の場合新人がやることが多いのだが、そのビルのネットワーク構成がクソな設計で、ちょっとでもミスをすると全体がループするような形だったこともあり、三十路直前の私が行くことになった。

余談だが、誰がこのクソ設計をしたかというと、以前働いていた人らしい。問題のある人で今は海沿いの廃墟ビルで窓際族をしているという。

まあ、そんなネットワーク的に問題ありのオフィスで、かつ機器も老朽化しており今年度に機器を新しくして設計もやり直す予定も組まれていた。

座席配置換えはご存知の方も多いと思うが、体力だけの作業みたいなもんだ。とりあえずVLANだけは気を付けて配線をすればOKってところかな。

IP電話を入れ替えたりテーブル配置が変わるのでLANケーブルを整理するために床をめくったり、パッチパネルをちょいちょいっと触ったり、机の裏に手をつっこんでホコリまみれになりながら行う地味な仕事であり、私は淡々とこの仕事を終わらせたのである。

作業後は、直帰だが満員電車に乗るテンションでもないし、とりあえず駅前のスタバでのんびりしていた。

すると先輩から電話がかかってきた。

何事かと思い電話に出ると先輩はキレている。「君が作業したオフィスが全部ループしてネットワーク障害が起きてんねん!!何してんねん!!!全員ネットワークが重くて使いもんにならへん状態やねん!」と一方的に言われたのである。

以上、ここまでが事の経緯である。

ループで大損害を起こしてビビる私

とにかく小心者の私は顔面真っ青である。

朝の朝礼で前に出て3分間話すだけで声が震えたり顔が赤くなるようなタイプの性格で、どれだけ自分の作業に自信があっても、言われたら言われたまま言い返すこともしない。自分に思うことがあっても発言はしない。敵は作らずみんなと仲良くしよう。

もくもくと誰にも邪魔されずに機械を触っているときと、設計図を考えている時が一番楽しい。そういう人間だった。

だから、自分がネットワーク障害を起こしてしまったことで、ものすごく不安で不安で、なんてことをしてしまったんだと思い消えてしまいたいくらいの気持ちになった。大げさかもしれないが私はそう思ったのだ。

今回のネットワーク障害は、とりあえずリモート対応と、現地の人に頼んでループ発生場所を解除したらしい。「なんてことをしてくれたんだ」とまで言われた。そして課長にも電話で怒られ「お前は家に帰れ、明日話を聞く」と言われた。

この日の帰り道のことを思い出すと今でも息苦しくなる。

本当に私がネットワーク障害を起こしたのか。

私はそのまま家に帰り、『明日どうしよう、仕事行きたくない、もう嫌だ!』と布団にくるまって自分を責めて泣いた。

ひたすら泣いていた所、当時同棲していた彼(今の夫)が帰宅したので、今日起きたことを全部話した。

ちなみに彼は私の同僚である。お付き合いしていることは誰にも公表していない。彼はネットワークの仕事とは少し違う担当をしていたが、隣の島に座席があり、私が失敗したことも全部知っていたようだった。

そして、彼に「課長も主任も先輩もみんな、ログも確認せず、お前の作業終了時間も確認せず、この障害をお前が全部やったと言ってキレて電話をする。それっておかしくないか?!」と言われた。

また「お前も悪い。なんでお前は言われっぱなしなん??なんで自分をもっと信用せえへんねん」とも言われた。

そう言われてみればそうだ、確かにその通りだ。一方的に怒られると、冷静さが無くなりショックで何も考えれなくなるのが私なんだ。昔からそうだった。

この言葉を聞いた瞬間、私は本当に冷静になれた。今日の作業のことを思い返し、自分はやっていないのではないかと思ったのである。

そして「私、そんなミスしてへん!」そう思った。

そう言うと彼は、「じゃあ明日は朝一番に上司にミスをした覚えがないことを伝えること。機器のログを調べてから回答するって言えよ!」とアドバイスしてくれた。

言われたら言われっぱなし、言い返すこともしない、ミスしてないかもしれないけど怒られて時が過ぎればいいや。どうせ女だし上に行くつもりもないし。そんな私の性格を一番わかっていたのが彼だった。

私は明日確認することを頭で整理した。

(1)自分のビル退館記録を調べる。
(2)障害が起きた時間のログを調べる。
(3)(1)(2)の時間差を調べる
(4)障害発生した付近で何かした人がいないか聞く。

よし、明日頑張ろう。

ループ発生の確認を行った結果

翌日、朝6時に会社へ行き、自分でログを調べると大量のブロードキャストストームが発生していたようだった。発生時間と発生場所を確認したところ、発生時間は私の退館時間と同じくらいである。

やっぱり私が作業ミスしたのかなと思いつつ、ループが発生した付近で働いている方に電話をしてみた。

「私が帰宅後に電話のLANケーブルを抜いたとかHUBを使ったとか、何かしていないか?」と尋ねたところ・・・なんと以下のような回答があったのだ

実は、あなたに報告していない移動予定の電話機がありまして、すみません。うちの新人社員があなたの帰宅後にこっそりと電話機の場所を変えようとLANケーブルを抜いて、変なさし方をしたようなんです

・・え?

なんですと?

その新人社員とやらに詳しく聞いたところ

移動してLANケーブルをさしたら電話が使えなかったのでLANケーブルを2本差した

とのこと。

え?え?まじで?

それだす。それなんだす。

それが原因なんだす。

つまり、私が作業ミスをしたわけではなかった。原因は、ユーザーの謎のLANケーブル2本差しでだったってわけだ。

ただそれだけで、120名に影響が出たこの構成はマジでポンコツ設計である。

そして電話機の不要な口にキャップが付いていなかった。外す時に小道具が必要な絶対に取れない赤いキャップであり、これを付けていなかったのは前任者だ。

私も電話機のキャップを一台一台確認する必要があったのかもしれないが、移動予定以外の電話機は触ったりしないし、1台の移動で○○円というお金をもらっている契約なので、見ることもしない。

だから全面的に私は悪くないという結果である。

そして、事の経緯をネットワークチームのメーリングリストに頂くようお願いし、私は一息ついたのである。私を疑ったやつらに謝らせてやる!!!

そしてお詫びのメールがメーリングリスト宛に届いた。ご丁寧に報告書みたいな添付ファイルまでついていてその方の課長印が押されていた。

さてさて、課長も主任も先輩もなんか私に一言あるだろう。

謝れよ。心の中で思った。

でも誰一人からも謝ってもらえずに、淡々と皆は仕事をしていた。

「疑ってごめんね」って一言がどうして言えないのか。私なら同僚に同じようなことをしてしまったら「ほんまに、ごめええん!!」って謝ると思う。

たぶん、謝るのが嫌だったのか。プライドがあるから?そして、どんなに頑張っても私は自信が無いように見えて信用され辛いのだ。

私が悪いのか・・。

だからものすごく悲しくて、トイレでワンワン大泣きした。

そして、この時が私が一番つらかった出来事である。

その後の対応

その後急遽、ネットワーク構成の見直しをすることになり、数か月後には新しい機器を導入し、構成も全部変わった。

全部私が任せてもらえたので頑張った。作業の日は私を疑っていた先輩に来てもらって2人で作業した。その先輩のことは好きでけっこう尊敬していたので、謝ってもらえなかったことはもう忘れてしまっていた。

私って単純だなあと思う。

ビジネスフォンとパソコン

最後まで読んでくれてありがとう。

ここまで読んで頂いた方、読み辛い文章でごめんなさい。私にとっては忘れたくない思い出なので書くことができてよかった。

どうまとめていいのかもわからないけれど、きちんと調べることが大事だということだ。

私は、この経験をしてから、ちょっと強くなったと思う。

それは彼の一言のおかげ。当時4歳も年下で若造だと思っていたけど、ものすごく頼りになったし、自分を信用して自信を持つということに気が付かせてくれた。

このことは旦那は忘れていると思うけど、私のことを信じてくれて大事なことを教えてくれた、一生忘れることのできない大切なエピソードだ。

PS:昔は旦那にすら思っていることが言えない人間だったが、今は言いたい放題だ。妊婦は強いのだ。旦那は遠い目をしながら「あの頃の君が懐かしいな。」とつぶやいているがw

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